ページ内のリンクを Markdown / HTML / JSON Lines でまとめてコピーする(2026)
ページ上のテキストを選択するのは簡単です。その中のリンクを、使える形で取り出すのは簡単ではありません。段落をそのまま文書にドラッグすると、リンクは青い下線付きの文字だけになり、飛び先の URL は消えます。
この記事が扱うのは「リンクがページ上にある」状態と「リンクが次のツールの期待する形式でクリップボードにある」状態のあいだの距離です。VKT LinkHarvest v1.3.1 はそのために作られた Chromium 拡張で、ページ内の <a> をすべて走査し、後から増えるリンクも監視し、リストを絞り込んでから URL・Markdown・HTML・JSON Lines のいずれかでコピーします。以下では4形式の使い分け、手順、ファイルが向く場面を扱います。
本当の問題は、URL よりもラベルのほう
https アドレスだけの一覧は、情報としては完全で、実用としてはほぼ使い物になりません。受け取った側には、どの行が料金ページで、どれが変更履歴で、同じ記事が別のアンカーテキストで二行になっているのかが分かりません。
- ドキュメントや README を書く —— 読む人はクリックする前に、どこへ行くリンクか知りたい。
- 候補リストを作る —— 80件をタイトルで12件に絞る。タイトルがそのまま作業画面になる。
- チームに参考リンクを送る —— 裸の URL が30個並んだメッセージは、流し読みされて終わる。
手作業だと1リンクにつき4つの動作。右クリック、リンク先をコピー、ウィンドウを切り替え、貼り付け、戻ってタイトルを確認、入力。40リンクで15分、安定してミスも出ます。
全選択してテキストエディタに貼る方法では、ナビゲーション、Cookie バナー、フッターが混ざります。JavaScript で描画されるページでは、URL がひとつも取れずリンク文字だけが残ることもあります。
4つのコピー形式、それぞれの仕事
形式メニューは4項目。どれも有料ではなく、切り替えても走査はやり直しになりません。
| 形式 | 出力 | 使い道 |
|---|---|---|
| URL | 1行1リンク | スクリプト、クローラー、リンクチェッカーへの一括貼り付け |
| Markdown | アンカーテキストをラベルにしたリンク一覧 | ノート、README、Issue、Wiki |
| HTML | <a href="..."> 要素 | メール、CMS のリッチテキスト、ニュースレター |
| JSON Lines | 1行1オブジェクト | プログラム、表計算への取り込み、社内ツール |
選ぶ基準は好みではなく出力先です。次がスクリプトなら URL、次が人なら Markdown、Markdown を食うリッチテキスト欄なら HTML、行単位で解析するなら JSON Lines。
Markdown と HTML はアンカーテキストをラベルとして残します。普通のコピーが壊すのはまさにその部分で、読み切られる一覧と閉じられる一覧の違いになります。
実際の流れ、6ステップ
- ページを開いてツールバーのアイコンをクリック。ポップアップを開きたくなければ、右クリックから Extract page links でそのまま走査できます。
- ページ内の
<a>がすべて集まります。その後も MutationObserver が監視するので、SPA のルート変更、無限スクロール、遅延読み込みで増えたリンクもその場で一覧に入ります。 - 絞り込みは、キーワードの含む・除外、内部・外部、通常のアンカーと
javascript:疑似リンク。各 URL には出現回数も付くので、ナビとフッターで繰り返されるリンクは1行にまとまります。 - 同じ条件をまた使うなら、名前を付けたプリセットとして保存します。
- コピー形式を選びます。
- 絞り込んだ結果をコピーするか、行にチェックを入れてバックグラウンドタブで開きます。
走査結果はメモリ上だけにあります。ページを閉じれば消え、ファイルにも残らず、どこにも送信されません。
保存したフィルタープリセット:一度設定して使い回す
絞り込みの大半は繰り返しです。ドキュメントサイトなら、/tag/ と /author/ を除外、内部リンクのみ、アンカーなし、javascript: なし。4つのコントロールを、ページごとに設定し直すことになります。
プリセットはその組み合わせに名前を付けて保存します。走査して選べば、一覧はすでに絞られた状態です。保存されるのは結果ではなくフィルター状態なので、未走査のページにも効きます。
制限も2つ。プリセットは端末の localStorage に保存され、別の PC には付いてきません。拡張のサイトデータを消せば失われます。プリセットは今の一覧を絞るだけで、新しい URL を取りに行くわけではありません。
バックグラウンドで一括オープン:間隔の意味
数行にチェックを入れるか、現在の絞り込み結果を使って、LinkHarvest はバックグラウンドタブで順に開きます。間隔は 0 / 300(既定)/ 800 / 1500 ミリ秒。
- 0 ミリ秒 —— 一斉に開く。3〜4件なら問題ありませんが、40件だと同じ回線を取り合います。
- 300 ミリ秒 —— 既定値。キューは早く流れ、ブラウザも固まりません。
- 800 ミリ秒 —— 重いページ、動画あり、すでにタブを十数個開いている場合。
- 1500 ミリ秒 —— 並列リクエストを制限したり、ログアウトさせたりするサイト向け。
間隔は自分のブラウザのためだけではありません。同じホストへ20件同時に投げると、多くのサーバーはクローラーと見なします。失敗はきれいなエラーではなく、空白タブやログイン画面であることがほとんどです。
クリップボードよりファイルが向くとき
クリップボードは次の30秒のため、ファイルは来週のため。書き出しは3種類です。
- TXT —— 1行1リンク、無料。リンクチェッカーや一括インポーターに渡す形式。
- JSON —— 構造化出力、無料。テキストの塊ではなくフィールドが欲しいスクリプト向け。
- CSV —— 無料。UTF-8 の BOM 付きで、Excel や WPS がアクセント記号や日本語のタイトルを文字化けさせずに開けます。
有料なのはどこか。 走査、絞り込み、検索、4形式のコピー、TXT と JSON の書き出し、一括オープンはすべて無料で、アカウントもライセンスキーも不要です。有料はリンク診断——1回100件まで無料、ライセンスで最大2,000件(US$9.99 の買い切り、またはサブスクリプションで月 US$2.99)。 Chrome ウェブストア · Edge アドオン。
リンク数の上限も、試用期限も、ログインの壁もありません。無料版はデモではなく、そのまま使える道具です。
オンラインのリンク抽出ツールではだめか
URL を貼るだけのサービスは、ページが公開されているうちは便利です。仕組みは自社サーバーに取得させることなので、3つの制約が同時に来ます。
- サーバーがそのページに届く必要がある。社内ネットワーク、Basic 認証のかかったステージング、ログイン中の管理画面には届きません。
- ページ内容を第三者に渡すことになる。クライアントポータルなら、これは好みではなくコンプライアンスの問題です。
- 多くは JavaScript を実行しないので、SPA は空の器しか返りません。
拡張は、いま見ているタブの DOM を読みます。権限は activeTab、scripting、storage、contextMenus のみ。間にサーバーはなく、結果はメモリ上にあり、ページを閉じれば消えます。残るのはプリセットと画面設定だけで、端末の localStorage にとどまり、アップロードされません。
よくある質問
リンクのコピーは有料ですか?
いいえ。URL、Markdown、HTML、JSON Lines の4形式はすべて無料で、アカウントもライセンスも不要です。CSV 書き出しも無料です。有料はリンク診断:1回100件まで無料、ライセンスで最大2,000件。
タイトル付きの Markdown リンクとしてコピーできますか?
できます。Markdown 形式はリンク一覧を出力し、各アンカーの表示テキストをラベルに使うので、裸の URL ではなく読める項目になります。
スクロール後に読み込まれるリンクも取得できますか?
できます。初回の走査後も MutationObserver が監視するため、無限スクロール、タブ切り替え、SPA のルート変更で増えたリンクがリアルタイムで追加されます。
数十個のタブを一括で開くとブラウザが固まりませんか?
間隔で調整できます。既定は 300 ミリ秒、重いページなら 800 ミリ秒、並列リクエストを制限するサイトなら 1500 ミリ秒が安全です。0 ミリ秒は数件向けです。
有料なのはどの機能ですか?
有料はリンク診断——リンクの HTTP ステータス確認です。1回あたり100件まで無料、ライセンスで2,000件まで引き上げられ、バッチ継続と診断 CSV レポート(ステータスコード・リダイレクト先・応答時間)も使えます。CSV 書き出し自体は無料のまま:UTF-8 の BOM 付きなので Excel や WPS で日本語タイトルが文字化けしません。
走査結果はどこかにアップロードされますか?
いいえ。走査はローカルで実行され、結果はメモリ上だけに保持され、ページを閉じると消えます。残るのは保存したプリセットと画面設定だけで、端末の localStorage にとどまります。
VKT 拡張機能カタログで他のツールも探せます。お問い合わせは [email protected] まで。
